Visa、安全なクラウドベースのモバイル決済を可能に

02/20/2014

※本リリースは 2014年1月 13日 Visa米国本社にて発表されたリリースの抄訳です。
ご参照:http://pressreleases.visa.com/phoenix.zhtml?c=215693&p=irol-newsarticlePR&ID=1901153&highlight=

 

Visa payWaveの新たな規格、ツールおよびガイドラインを導入。
Visa Readyパートナープログラムを拡張しクラウド内でのVisa決済を可能に。

2014年2月19日、カリフォルニア州フォスターシティ - Visaは本日、モバイルの決済プログラムを安全に導入するための新たな機能をクライアント各社に提供することを発表しました。これらの機能の中には、Visa payWave対応のカード情報を安全な仮想クラウド内に保持する機能も含まれます。これにより、モバイル決済に対するVisaのサポートが全世界に拡大され、金融機関は、消費者にスマートフォンでの安全な決済を提供するための選択肢が増えることになります。
 

クラウドベースの決済に対するVisaのサポートは、Host Card Emulation(以下、HCE)と呼ばれるAndroid携帯のオペレーティングシステムにおける新機能の導入を受けてのものです。HCEによりAndroid端末上のNFCアプリケーションはICカードと同等の取引を行い、ユーザーにとってはスマートフォンをかざして買い物ができます。また一方で、この機能を使うことで、金融機関は決済アカウントを安全な仮想クラウド内で保持することができるようになります。
 

Visa Inc. のグローバルソリューション担当エグゼクティブ・バイスプレジデント、エリザベス・ビューズは次のように話しています。「全世界の当社のクライアントおよびパートナー各社は常に、モバイル決済を可能とする、柔軟でコスト効率がよく、安全な方法を模索しています。AndroidのHCE機能により、Visa payWaveを進化させるための基盤が整い、安全なクラウドベースのモバイルアプリケーションの開発がサポートされると同時に、当社のクライアントにとっての選択肢が増大したことになります。」
 

2013年11月にガートナーが公表したデータによれば、全世界におけるスマートフォン販売において、2013年第3四半期に販売されたスマートフォンの82パーセントは、Androidオペレーティングシステムが搭載されたものでした。さらに、Androidは中国や中南米など、米国外の市場でもシェアを拡大しています。またAndroidは先日、全世界でユーザー数が10億人に達した最初のプラットフォームとなりました。
 

GoogleのAndroidプロダクトマネージャーであるBenjamin Poieszは、次のように話しています。「Androidのコミュニティは、モバイルユーザーの生活を向上する画期的な方法を生み出し続けています。当社では、モバイル決済、ロイヤルティプログラム、交通パス、その他のカスタムサービスといったNFCのアプリケーションを、開発者がより容易に作成できるようにするため、HCEを導入しました。VisaがAndroid端末でNFC決済ができるようにするというのは願ってもない話であり、決済業界にとっての道筋を示すものとなるでしょう。」
 

クラウドベースの決済アプリケーション向けVisa Ready 
スマートフォン内のセキュアなチップにVisaカード情報を保持するクライアントを引き続きサポートしていくことに加え、VisaはVisa Readyパートナープログラムを拡張し、クラウド内でVisaアカウントを安全に導入したいと考える金融機関とパートナー各社のサポートを行います。このプログラムは、新たな規格、ツール、サービスおよび実装ガイドラインを提供し、Visaの決済機能を持つクラウドベースのアプリケーションが、Visaの要件および決済業界のセキュリティ規格に適合するようになります。プログラムには、次のものが含まれます。
 

• 規格:Visaは自社の非接触型決済アプリケーションであるVisa payWaveを拡張し、金融機関が仮想クラウド内でVisaアカウントを安全にホストできるようにするための新たな規格、要件、プログラム承認プロセスおよび実装ガイドラインを導入します。クラウドベース導入のための最初のVisa payWave規格は準備されており利用可能です。Visa payWave規格の今後のバージョンでは、QRコードおよびアプリケーション内決済のサポートが追加されます。
• ツール:Visaはまた、自社独自のクラウドベースの決済アプリケーションを開発を希望する、または自社の既存のモバイルバンキング・アプリケーションに、Visa payWave機能を追加したいと希望するクライアントをサポートする、ソフトウェア開発キット(SDK)も開発中です。 
• サービス:Visaでは、クライアントやパートナー各社が、クラウド内で、スマートフォン内のセキュアなチップ上で、あるいはデジタルウォレットに紐づいた、Visaカード番号・口座をデジタル処理で発行できるようにする、新たなサービスとプラットフォームを開発しています。このソリューションはまた、16桁のカード番号の代わりとなり、特定の機器、決済チャネルまたは加盟店での利用に限定可能な、決済トークンの発行も可能とします。
 

決済におけるセキュリティを確実にすることは、Visaの最優先事項であり、クラウドベースの決済のセキュリティも例外ではありません。Visaでは、クラウド内での決済アカウントを保護するために複数のセキュリティ階層(Visaネットワークにおいて、そしてアプリケーションおよびハードウェアレベルなど)を導入します。1回限りの利用データ、リアルタイムのトランザクション分析、決済トークンおよびデバイス・フィンガープリント技術により、不正なアカウントアクセスに対する複数階層の防御が構成されます。

 

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ビザ・ワールドワイドについて

ビザ・ワールドワイド(以下、Visa)は、世界規模のペイメントテクノロジーを提供する企業です。世界の200以上の国と地域において、現金・小切手の代わりに電子通貨を利用することを可能にし、消費者、企業、金融機関、政府機関を結ぶ役割を果たしています。毎秒47000件を超す取引を処理できるVisaNetは世界でも最先端の情報処理ネットワークで、電子通貨の基盤であると同時に、消費者を詐欺や不正行為から守り、加盟店への確実な支払いを可能にしています。Visaの事業の特色として、カード発行、融資、会費や利息の設定を消費者に直接行わないことが挙げられます。Visaは取引先金融機関を通じて、デビットカードによる即時決済、プリペイドカードによる事前決済、クレジットカードによる事後決済といった多彩な選択肢を提供しています。詳しくはwww.corporate.visa.com(英語サイト)またはwww.visa.co.jp(日本語サイト)をご覧下さい。